切手趣味週間記念切手とは?見返り美人・月に雁と毎年の図案

和紙の上に並べた大きめの記念切手をルーペで眺める様子を描いた、切手趣味週間記念切手の記事のアイキャッチ

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古いアルバムを開いたら、浮世絵の美人画や月と雁の切手が出てきた。『これが有名な見返り美人?』と気になっている方も多いはずです。

結論から言うと、切手趣味週間記念切手は戦後すぐから続くシリーズで、見返り美人と月に雁はその中でも特によく知られた2種です。ただ、同じ絵が後の年にも使われているので、まずは発行年を見分けることが大事なんです。

この記事を読めば、切手趣味週間の成り立ちと、手元の切手がどの年の物かの見分け方、そして家にある時の扱い方が分かります。

目次

切手趣味週間記念切手とは?戦後すぐに始まり今も続くシリーズ

先に結論

切手趣味週間は、切手の美しさや芸術性を知ってもらい、切手収集の趣味を広めるために、1947(昭和22)年に逓信省が設けた「切手趣味の週間」が始まりです。今も毎年のように記念切手が出ていて、2026年度の発行予定表にも名前があります。

「切手趣味週間」と聞いても、何の週間かピンとこないですよね。簡単に言うと、切手を集める楽しさを広めるための週間なんです。

その週間に合わせて出る記念切手が、切手趣味週間記念切手です。昔から名画や美しい絵を図案にした物が多く、見て楽しめる切手として親しまれてきました。

年できごと
1947年逓信省が「切手趣味の週間」を設ける
1948年菱川師宣の「見返り美人」を図案に発行
1949年歌川広重の「月に雁」を図案に発行
1958年以降週間が郵政記念日(4月20日)を含む週になる
1991年郵便創業120年の年に、見返り美人が再び図案に
2021年「切手趣味週間・郵便創業150年」を4月20日に発行
2026年度発行予定表に「切手趣味週間」がある

時期は11月から4月へ変わった

郵政博物館の資料によると、1947年から1957年までは11月に行われていました。1958年からは、郵政記念日の4月20日を含む週になっています。

つまり、古い物は秋、今の物は春に出ているんです。郵政記念日など切手と記念日の関係は記念切手と記念日|郵政記念日・ふみの日・切手趣味週間の関係で詳しく紹介しています。

毎年出ていた?途中のお休みは

1947年の最初の年は、普通切手を小型シートに収めた物で、図案は葛飾北斎の「山下白雨」の富士だったとされています。その後、記念切手の発行は一時途切れ、1955年からは毎年出るようになったと紹介されることが多いです。

記念切手全体の大きな流れは記念切手とは?普通切手・特殊切手との違いもあわせて読んでみてください。

見返り美人と月に雁が有名な理由

大評判になった2種

1948年の見返り美人は、切手趣味週間のために作られた記念切手として初めての物で、大評判になり海外の切手にも影響を与えたと言われています。翌年の月に雁とあわせて、切手趣味週間を代表する2種です。

『見返り美人と月に雁って、どうしてそんなに有名なの?』と思いますよね。理由は、絵の美しさと、ほかの切手にはない大きさにあると言われています。

項目見返り美人月に雁
発行年1948(昭和23)年1949(昭和24)年
発行日11月29日とされる11月1日とされる
額面5円とされる8円とされる
図案菱川師宣「見返り美人図」歌川広重「月に雁」
特徴高額印紙用の目打ちを使った大きなサイズ縦長の5枚つづりのシートとされる

見返り美人の発行年は、日本郵便の紹介でも昭和23年とされています。発行日や額面などの細かい点は、切手のカタログや解説で紹介されている内容です。

日本の切手でいちばん大きいサイズ

見返り美人は、高額印紙用の目打ちを使ったため、翌年の月に雁とともに日本の切手で最大のサイズになったと紹介されています。手に取ると、ふつうの記念切手よりかなり大きく感じるはずです。

月に雁は、満月と、列になって降りてくる雁を描いた縦長の図案です。1枚の大きさは縦67mm、横30mmほどとされています。

戦後すぐは記念切手がとても多く出た時代

見返り美人と月に雁が出た1947年から1949年は、記念切手が1年に10回から24回も発行された時期でした。日本郵政の社史によると、増収と切手収集の普及を名目にしたものだったそうです。

その後「乱発にすぎる」という声を受けて、1950年からは年間20種以内に絞られました。たくさんの記念切手が出た中で、今も名前が語られるのが見返り美人と月に雁なんです。

切手趣味週間の記念切手を、名作の絵・季節・時代の3つの見方で整理した図解

名作の絵・季節・時代で見る切手趣味週間

3つの見方で楽しむ

切手趣味週間の記念切手は、ただ年順に並べるより「どんな絵か」「いつの季節に出たか」「どんな時代の節目か」で見ると、ぐっと分かりやすくなります。集める時も、家にある物を調べる時も役に立ちます。

長く続くシリーズなので、全部を覚えるのは大変ですよね。そこで、この記事では3つの見方で区切ってみます。

名作の絵で見る

切手趣味週間は、日本の名画を図案にしてきたのが大きな特徴です。調べられた範囲だけでも、次のような作品が使われています。

  • 葛飾北斎の「山下白雨」(1947年とされる)
  • 菱川師宣の「見返り美人図」(1948年・1991年)
  • 歌川広重の「月に雁」(1949年)
  • 山川秀峰の「序の舞」(1991年とされる)
  • 柴田真哉の「郵便取扱の図」と久保田米僊の「郵便現業絵巻」(2021年)

全部の年の図案は、日本郵便の切手発行一覧で確かめられます。

季節で見る

1957年までは11月、1958年からは4月の郵政記念日を含む週に出ています。秋の切手か春の切手かで、だいたいの時代の見当がつくんです。

手紙に使う時も、春に出た年の物なら春の便りに、という選び方ができます。季節に合わせた切手の選び方は月別に見る記念切手も参考にしてみてください。

時代の節目で見る

切手趣味週間は、郵便の節目と重なる年に特別な形で出ることがあります。1991年は郵便創業120年、2021年は郵便創業150年にあたる年でした。

2021年の「切手趣味週間・郵便創業150年」は84円切手で、1シート840円、600万枚(60万シート)が発行されています。図案は、郵政博物館が収蔵する絵図と絵巻から選ばれています。

1991年の切手の小さな見分けポイント

郵政博物館の資料では、1991年の切手趣味週間の「創業120年」という文字は、シートの切手と切手の間の余白にだけ入っているとされています。1枚に切り離した物や小型シートには、この文字はありません。

同じ見返り美人でも扱いが違う?発行年を見分ける

まず「いつの物か」を確かめる

見返り美人と月に雁は、後の年にも図案として使われています。手元の切手が1948年や1949年の物なのか、後の年の物なのかで、扱い方も値段の考え方も変わります。

『家にあるのは見返り美人だから、きっと昔の物』と思いがちですよね。実は、ここがいちばんの落とし穴なんです。

見返り美人・月に雁が使われた物年形・特徴
切手趣味週間(見返り美人)1948年5円とされる大きな切手
切手趣味週間(月に雁)1949年8円とされる縦長の5枚つづり
切手趣味週間(郵便創業120年)1991年見返り美人と序の舞の2種とされる
日本国際切手展2021 郵便創業150年切手帳2021年見返り美人と月に雁を題材にした和紙のシール式シート
ポケモン切手BOX(見返り美人・月に雁セット)2021年4,000円(税込)の販売品

2021年の切手帳は、通常版が1,500円(500円切手2枚の1,000円分を含む)、特別版が5,000円(500円切手8枚の4,000円分を含む)で売られました。世界初の和紙切手シートが使われたことでも話題になっています。

見分ける時のチェック

手元の切手がどれに当たるか、次の点を見てみてください。

発行年を見分けるチェック
  • 切手に書かれた額面は何円か(5円・8円か、それ以外か)
  • のりで貼るタイプか、シール式か
  • 切手帳やボックスに入っていたか
  • 一緒に入っていた説明の紙や台紙に年が書かれていないか
  • シートの余白に文字が入っていないか

見分けがつかない時は、無理に判断せず、切手に詳しい買取店や切手商に見てもらうのが確実です。価値がつきやすい切手の見方は高い記念切手とは?価値がつきやすい種類と見分け方で紹介しています。

家にある見返り美人や月に雁の切手を、発行年と形で見分ける手順の図解

集めるなら、テーマを決めると続けやすい

これから切手趣味週間の切手を集めたい方は、「名画の図案だけ」「春に出た物だけ」のようにテーマを決めると続けやすくなります。全部をそろえようとすると、お金も置き場所も大変ですよね。

例えば「毎年の新しい物を1シートずつ買う」と決めれば、無理なく続けられます。集め方のコツは記念切手の集め方|コレクションを始める人のための入門で紹介しています。

家にある切手趣味週間の切手は使う?残す?売る?

有名な2種と他の年で分けて考える

1948年・1949年の見返り美人や月に雁らしき物は、使わずにまず見てもらうのが安心です。それ以外の年の切手趣味週間の切手は、ほかの記念切手と同じく、使う・残す・売るから選べます。

古い切手趣味週間の切手がたくさんある時、全部を同じように扱うのはもったいないですよね。有名な2種と、ほかの年の物を分けて考えてみてください。

手元の切手おすすめの扱い理由
1948年の見返り美人・1949年の月に雁らしき物使わずに専門の買取店や切手商で見てもらう買取店の相場表にも名前が挙がることが多い
1991年・2021年など後の年の物図案を楽しんで残す/手紙に使う今の郵便にも差額を足して使える
昭和の後半の切手趣味週間がまとまってある使う分を残して、まとめて査定額面より低い価格になることが多いと言われる
切手帳やボックスごと残っている箱や説明の紙ごと保管する中身をばらすと元に戻せない

例えば、祖父母が毎年買っていた切手趣味週間のシートがアルバムに何十枚も並んでいる場合です。見返り美人と月に雁らしき物だけ別にして、残りは使う分とまとめて見てもらう分に分けると、整理が進みます。

古い切手アルバムを開き、記念切手を年ごとに分けて整理する手元の様子
よくある失敗

古い切手をきれいにしようとして、水で洗ったり、アルバムから無理にはがしたりすると、切手を傷めてしまいます。状態はそのままで、まず見てもらうのが安心です。

使う予定のない切手趣味週間の切手がまとまってあるなら、査定で今の値段を確かめてから決める方法もあります。

切手買取のバイセル

使わない記念切手、今いくらになるか確かめてみませんか

切手シートやバラ切手がまとまってあるなら、切手の買取専門店の無料査定で今の値段を確かめる方法があります。売るかどうかは査定額を見てから決められます。

無料切手の無料査定を申し込む

(買取サービスの公式サイトに移動します)

残すならシートのまま保管する

残すと決めた切手は、シートや切手帳のまま、湿気と日光を避けてしまっておきましょう。アルバムに入っている物は、無理に出さずにアルバムごと保管するのが安心です。

しまい方のコツは記念切手の保管方法|湿気・日焼けから守る整理のコツにまとめています。

使うなら差額を足して

日本郵便のQ&Aでは、切手には有効期限の定めがなく、いつでも使えると案内されています。料金が上がった後は、差額分の切手を足して使います。

2021年の84円切手なら、26円の普通切手を足すと、2024年10月の改定後の定形郵便物の110円になります。名画の切手は、季節のあいさつ状やお礼状に使うと喜ばれますよ。

新しい切手趣味週間の切手を買う・記念押印を楽しむ

発行日と販売方法を先に調べる

新しい切手趣味週間の記念切手は、日本郵便の切手発行一覧や特殊切手の発行予定表で発行日を確かめて、郵便局の窓口やネットショップで買えます。人気の切手は売り切れることもあります。

『今年の切手趣味週間の切手も手に入れたい』という方もいますよね。買い方の流れは、ほかの特殊切手とほぼ同じです。

新しい切手を買う手順
  1. 日本郵便の切手発行一覧や発行予定表で発行日を確かめる
  2. 発行日の午前9時から郵便局の窓口で買う
  3. 近くの郵便局にない時は、郵便局のネットショップを見る
  4. 通信販売は、発行日からおおむね1か月の申込期間内に申し込む

郵便局の在庫は店ごとに違い、一部の郵便局ではお取り寄せになることもあります。気になる時は、行く前に郵便局に問い合わせておくと無駄足になりません。

例えばこんな聞き方です。「今度出る切手趣味週間の切手、こちらの局で扱いはありますか」「こちらの局ではお取り寄せになります」といったやりとりで、在庫の様子が分かります。

続けて買いたい人は継続購入の通信販売も

特殊切手やふるさと切手を続けて買いたい人向けに、ゆうちょ銀行の自動払込みを使う継続購入の通信販売もあります。毎回の発行日を追いかけるのが大変な方は、こうした方法も調べてみてください。

申し込み先などの詳しい案内は、日本郵便の特殊切手の販売案内に載っています。

記念押印で発行日の思い出を残す

新しい切手が出る時は、その発行にちなんだ「初日印」という日付印が使われることがあります。台紙などに切手を貼って押してもらう「記念押印」と、実際に出す郵便物に押す「引受消印」の2つの方法があります。

記念押印には、はがき料金相当額以上の切手を貼った台紙が必要で、日付の指定はできません。詳しくは初日カバーと記念押印とは?で紹介しています。

切手趣味週間記念切手でよくある相談

「今も買える?」「本物?」の相談が多い

切手趣味週間についての相談を見ると、「去年の物は郵便局でまだ買える?」「今も発売している?」「譲り受けた見返り美人は本物?」という声が目立ちます。

去年や一昨年の切手趣味週間の切手は、郵便局でもう買えない?

少し前に出た記念切手や切手趣味週間の切手を、今から郵便局で買えるのか、という相談です。

郵便局の在庫は店ごとに違い、売り切れていることもあります。通信販売は発行日からおおむね1か月と期間が決まっているので、過去の物は郵便局やネットショップに在庫があるか問い合わせてみてください。

切手趣味週間のシリーズは今も発売している?

国体や切手趣味週間のシリーズは今でも出ているのか、という相談もよく見かけます。

切手趣味週間は、日本郵便の2026年度の特殊切手発行予定表にも載っています。今も続いているシリーズなので、発行日が近づいたら日本郵便のお知らせをチェックしてみてください。

1枚にばらした見返り美人は本物?

見返り美人や月に雁を1枚にばらした時、本物と見分けのつかないレプリカのような物がある、と聞いて不安になったという相談です。

『もし偽物だったら』と心配になりますよね。見返り美人の図案は後の年にも使われているので、まず額面や形から発行年を確かめましょう。そのうえで本物かどうかは、自分で決めずに切手に詳しい買取店や切手商に見てもらうのが安心です。

祖父母が買っていたシートがアルバムにたくさんある

祖父母が記念切手シートをたくさん買ってアルバムに入れていた、高く売れるのか、という相談です。

『おじいちゃんが大事にしていた物だから、価値があるはず』と思いますよね。ただ、記念切手は買取では額面より低い価格になることが多いと言われていて、値段は業者・時期・状態・量で変わります。

見返り美人や月に雁らしき物が入っていないかを先に確かめ、そのうえで家族で相談して、使う分と見てもらう分を決めるのがおすすめです。

よくある質問

切手趣味週間はいつですか?

1958年からは、郵政記念日の4月20日を含む週とされています。1957年までは11月に行われていました。

記念切手の切手趣味週間は毎年出ていますか?

1955年からは毎年出ていると紹介されることが多く、2026年度の発行予定表にも切手趣味週間があります。年ごとの発行は日本郵便の切手発行一覧で確かめられます。

見返り美人の切手は今でも郵便に使えますか?

日本郵便のQ&Aでは、切手には有効期限の定めがないと案内されています。ただ、1948年の物は買取店の相場表にも名前が挙がることが多い切手なので、使う前に一度見てもらうのがおすすめです。

切手趣味週間の切手はいくらで買えますか?

年や額面によって違います。例えば2021年の「切手趣味週間・郵便創業150年」は84円切手で、1シート840円でした。新しい物の値段は日本郵便の発行案内で確かめられます。

記念切手趣味週間のシートはばらさない方がいいですか?

残したり売ったりする予定があるなら、シートのまま置いておくのが無難です。使う予定の物だけを切り離すようにしましょう。

まとめ

この記事の要点
  • 切手趣味週間記念切手は、1947年に始まった「切手趣味の週間」に合わせて出る記念切手
  • 1958年からは郵政記念日の4月20日を含む週になり、今も発行が続いている
  • 1948年の見返り美人と1949年の月に雁は、シリーズを代表する有名な2種
  • 同じ図案が1991年や2021年にも使われているので、まず発行年を見分ける
  • 有名な2種らしき物は使わずに見てもらい、それ以外は使う・残す・売るから選ぶ

手元に切手趣味週間の切手があるなら、まずは額面と形を見て、いつの物かを確かめるところから始めてみてください。

記念切手ガイド

記念切手ガイド 編集部

記念切手の種類・発売日・郵便局での買い方から、手紙での使い方、家にある記念切手の値段の調べ方や売り方まで、記念切手にまつわる疑問を整理している情報サイトです。 公式サイト

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